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ロンドンから西に約200キロのイギリス南部、ソールスベリから北西に13キロの平野に忽然と現れる環状列石遺跡。
古代の天文台」、「太陽崇拝の祭祀場」とか「ドルイドの儀式を行う場所」など、様々な説が伝えられていて、いまだに 、結論は出ていません。
天文学者ホーキンスは、1961年6月ストーンヘンジで観測を行い、「古代の天文台」と確信しました。 6月夏至の日、朝日がヒールストンから昇り始め、中心部の祭壇石へ向う事が確認されました。
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ボーンマス大学の考古学者の発掘調査による「太陽崇拝の祭祀場」又は「ヒーリングの場所」説もあります。
ストーンヘンジ周辺に埋葬された遺体の多くに外傷や奇形の兆候が見られたことから、癒しを求める人々の巡礼の地だった可能性があると発表されています。
ドルイドの神殿説は、間違いであるとされていても、ストーンヘンジがスピリチュアルな場所であり、ドルイドのパワーといわれています。「予知能力」や「磁気的な力」がパワーアップして、病気を癒すためのエネルギーをチャージできるヒーリング・スポットとして信じられています。
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ストーンヘンジでは、6月の夏至の日に、ドルイド僧の衣装を着た信者たちが、リチュアルを行うために集まり混雑します。
遺跡保存の為にも、このような行為は禁止されていますが、解禁される年もあるようです。
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ストーンヘンジの建設
ストーンヘンジの建設は、BC3000年頃からBC1600年頃の間、約15世紀に渡る年月をかけ、大きく3つの段階をへています。
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第一段階:新石器時代‐‐円形の堀と土手が建設されました。
夏至の日の出と一致する北東の土手の入口と南側にも第2の入口がある円形の土地で何らかの集会が催されたと考えられています。
第二段階:BC2900~BC2600 ‐‐円形の内部や外周に木造構造物を建築した形跡が残っています。
第三段階:BC2500~BC1600 – – 巨石構造物の建築が始まり、サークルの中心部に、ブルーストーンで、二重の三日月形が構築されました。
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しかし、これより200~300年後、現在見られるサーセン石のサークル構造物の建築が開始された段階で、ブルーストーンの配置替えがなされたため三日月の形状では現存していません。
更に、この最終段階においては、大きな入口とエイボン川を結ぶアベニュー(大通り)やヒールストーン(現存は1石のみ残っているが元は対になっていた。)が構築され 、大入口には3つの門柱が建てられたが、このうち一石のみが倒れたまま残されており「いけにえの石」と言われている。